どこまでオチを読ませるか?【西野亮廣エンタメ研究所2019年3月22日投稿記事】

西野亮廣エンタメ研究所2019年3月22日投稿記事
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おはようございます。
首元がダルダルのTシャツを着て、天才感を出そうとしているキングコング西野です。
ただいまラオスより帰国してまいりました。

さて。

今日は『エンタメ偏差値』の話をしたいと思います。

来月開催される新作個展『チックタック 光る絵本と光る満願寺展』の音楽を作ってくださっているヤナエルさんから、昨夜、楽曲がラフ音源が届き、「どうですかね?」と意見を求められました。

プロ同士のやりとりなので、下手な「おべっか」は不要だと思い、「とても素敵ですが、これ以上、音楽偏差値を上げないでください」とお願いしました。

僕は、よく「玄人ウケに逃げるな」という言葉を使います。
「変化球に逃げるな」とも。

クリエイターは、他の誰よりも作品と向き合っているわけですから、基本、お客さんをブッちぎることは可能です。
作品に対して理解の深い「玄人」を唸らせることも、そこそこ簡単です。

ただ、そんな仕事は、アートか、3流クリエイターにやらせておけばよくて、
僕はやりたいのは、ファミリーで楽しめるポップでキャッチーな王道フエンターテイメントなので、となってくると、お客さんをブッちぎってはダメで、「程よく追いつかせてあげること」が大切です。

どこまでオチを読ませるか?

脚本を書く時は、毎度毎度「物語のオチを観客にどこまで先読みさせるか?」というテーマと向き合います。

先ほども申し上げましたが、僕らは、作品に投下している時間がお客さんよも長いのだから、お客さんをブッちぎれるのは当たり前なので、お客さんをブッちぎることは、誇れることでも何でもありません。

僕らが考えなきゃいけないのは『お客さんの満足度』で、《まったくオチの読めない作品》と《3人に一人ぐらいが『オチが読めたわ~』とドヤれる作品》とでは、どちらの方が満足度が高いか?
そこと向き合わなければなりません。

僕の結論は、「3人に一人ぐらいに『オチが読めたわ~』とドヤらせてあげる」です。

なので、脚本を作る時は、3人に一人ぐらいがオチが読めるように、ヒントを散りばめています。

「まるでオチが読めなかった!」というエンタメもあれば、「私はオチが読めていたよ」と言わせてあげるエンタメもあるわけですね
んでもって、後者のエンタメの方が、お客さんが主役になれて、お客さん同士のコミュニケーションが生まれるわけで、僕は好きですね。

いずれにせよ、『エンタメ偏差値』は常に意識しておきたいです。
「誰の為のエンタメか?」という問いです。

プペル美術館しかり、各種作品&イベントしかり、今後ともサロンメンバーの皆様と一緒にエンタメ作りをさせてもらう上で、今回の話は共有しておきたいなぁと思い、投稿させていただきました。

あらためて、話をまとめると…

「玄人ウケのエンタメなんぞ、イカ臭い三流クリエイターにやらせとけ。
僕らは『お客さんにウケなかったら終わり』の、ド真ん中ストレートの王道エンターテイメントを作るぞ!」

です。

『ファミリー』を狙いにいきましょう。
現場からは以上でーす。

【追記】
今回のお話は、楽曲を作ってくださってたヤナエルさんが自己満足の仕事をしているという内容ではございません。そこだけは、くれぐれも。

 

https://salon.jp/nishino

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